【東北と関東の土留工事の違い】
私たちの言う「土留工事」とは、
鋼矢板(シートパイル)打設工事・
H鋼杭打設工事のことを指します。
深く掘り進めていっても
周りの土が崩壊しないように
鋼材等で止めるということです。
同じ「土留工事」ではあるものの、
関東と東北では使用する機械が違います。
関東は「関東ローム層(関東平野をおおって
いる火山灰層。普通赤土と呼ばれている)」
が多く、比較的軟弱な地盤が多いため、
鋼矢板(シートパイル)打設は
サイレントパイラーやチルトパイラーの
ような「圧入機」施工が殆どです。
H形鋼親杭の場合は
ラフタークレーンやテレスコクレーンに
装着している「アボロン」工法です。
関東ロームはかなり深いところまで
続いているため、鋼材のサイズは
長くなりがちです(12m超など)。
では東北はどうかと言うと。。
関東に比べて地盤が硬い場所が多いのです。
すると「圧入機」や「アボロン」での
そのままの打込み方法では難しくなります。
硬くて歯が立たないということですね。
ではどうするのか。
一回「ほぐして」あげるのです。
関東ではウォータージェットといい、
高圧の水の力でほぐして行く工法が
広く使われています。
水が確保できない、
または排水の処理が難しい現場などでは、
アースオーガというドリルのような機械で、
硬い地盤を「ほぐして」あげます。
オーガと鋼矢板圧入を一緒にしたのが、
「硬質地盤クリア工法」であり、
「硬質地盤圧入機」です。
H形鋼親杭の場合は、
アースオーガをパワーアップするか、
通常のオーガのヘッドを、
マグナムヘッドという硬質地盤用に
替えるかになります。
関東ではそれらの方法で
だいぶ対応できますが、
東北ではそれでも歯が立たないような
岩盤層が存在するのです。
【S・RXリーダーレス杭打機とダウンザホールハンマー】
1.2㎥クラスのバックホーをベースに
「杭打ち専用」に開発された、
【RXリーダーレス杭打機】と
現代までで岩盤掘削最強機械の
【ダウンザホールハンマー】
東北ではこのセットが重宝されます。
リーダーレス杭打機は
狭い現場でも威力を発揮しますし、
移動式クレーン仕様なので、
合番クレーンを必要とせず
この機械1台で完結します。
関東の基礎工事会社は
RXはほとんど持っていません。
(需要が無いから)
東北の基礎工事会社は
ほとんどの会社がRXを所有しています。
(需要があるから)
地域によって地質は違うわけで、
RXを所有している基礎会社が
多い地域は地盤が硬いと言える
のではないでしょうか。
手作りの
【地域色別地盤の硬さマップ】
を作ってみました。※独自調査
南東北や北関東は
やっぱり硬いんですね。
おかげさまで↑↑増えてます♪
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